今は大学在学中に就職活動のセミナーや講座を開いているところも多くなりました。
そのために大学3年の時期になれば、多くの大学生が就職活動をはじめるようになります。
しかし中には、ほとんど何もしない人もいるのですね。
「在学中に就活しないまま大学を卒業をするとどうなるのか?」を説明していきます。
就活をしない理由
就職活動の時期になれば、まわりの同学年の人たちがリクルートスーツを着て会社回りをするようになります。
「まわりの友達が就活を始めたから、自分も就活を始めた」というのならわかります。
でも「私は就職したくない」と最初から拒否をしていたり、
特に危機感もなく「将来はなんとかなるだろう」という感じで何もしない人たちもいるのです。
「就職活動をはじめたほうがいいよ」と忠告しても、まったくやろうとしない人もいます。
就活しない人の理由は、
長時間労働やノルマの厳しさに耐えられそうにない。
などブラック企業のイヤなうわさを聞いているため、就職活動をすることや企業で働くことに対して嫌悪感を持っていたり、
就職する以外に何かほかの違うことをしたい。
など将来の夢を持っていたり、
大学卒業後に就職するという実感がわかないし、在学中は忙しかったので卒業後はのんびりしたい
といった理由だったり、
単に情報不足でうっかり就職活動に乗り遅れた人もいるでしょう。
卒業後に進学も就職もしない人の人数
学校基本調査によりますと、大学卒業後に進学も就活もしない人は毎年、一定数います。
2021年度(令和3年)の全国の大学卒業者数は583,518人です。
そのうち卒業後の進路未定者が56,228人になります。
卒業年度 | 大学卒業者数 | 進路未定者数 |
2021年 | 583,518 | 56,228 |
2020年 | 573,947 | 40,809 |
2019年 | 572,639 | 38,232 |
2018年 | 565,436 | 39,854 |
2017年 | 567,763 | 44,182 |
2016年 | 559,678 | 48,866 |
近年はコロナの影響で大学卒業後の進路未定者数も増えました。
ただそれまでは大学生の就職内定率も高く、卒業後に進路未定者になる人は年々少なくなっていたのですね。
就活しないまま卒業するとどうなる?
大学4年の3月末で大学を卒業すれば、もう大学に行く必要はありません。
卒業後の4月からの進路が何も決まっていなければ、世間的に言えば「無職」になります。
パートやアルバイトの仕事をしていれば「フリーター」になりますね。
4月になって大学の同級生たちがそれぞれの会社に出勤する中、行くところもやることもなければ「この先、どうなるんだろう?」と不安になりますよね。
反対に「自分の好きなことができる!」と前向きにとらえて、自分のやりたいことをする方もいるでしょう。
人それぞれ感じ方もやることも違いますが、基本的に卒業後は以下のとおりに分かれます。
・大学院や専門学校などへ進学する
・海外の学校へ留学する
・フリーターとして過ごす
・無職として過ごす
ほかにも「公務員試験を受ける」「自分で会社をつくる」「実家の家業を継ぐ・手伝いをする」など、自分のやりたいことをはじめる人もいますが、おおむねそんな感じになります。
既卒として就職活動をする
既卒(きそつ)とは、大学などの学校を卒業した後の職歴のない求職者のことを言います。
「在学中に就職活動をしなかったけど、やっぱり就職したい」という人は、卒業間近の春からでも来年に向けて就活をはじめるでしょう。
既卒者は大学卒業後も3年以内は新卒採用の求人に応募できます(厚生労働省)。
4月になれば現役の大学生の就職活動も始まっていますので、それに乗り遅れないようしないといけません。
そして大学を卒業した既卒者の就職活動は、在学中より厳しくなると思っておきましょう。
まず企業の求人の募集要項を見て、既卒でも応募できるのかどうか確認しないといけません。
求人の募集要項を見ると「応募できるのは在学生のみ」とか「既卒者1~2年が対象」と書いてある求人も見かけます。
既卒者が応募できない求人もありますので、在学中よりもエントリーできる数は限られてきます。
既卒の就職活動はむずかしさが増す
既卒で就活するときは「在学中に内定がもらえなかった」ことが、企業の採用担当者の心証を悪くしてしまうこともあります。
「在学中にどこの企業からも内定が出なかったということは、あまりいい人材ではないのでは?」と思われてしまうのです。
または「在学中に他企業から内定はもらえなかったの?」という質問をされることもあるでしょう。
それに対する答えも用意しておかないといけません。
そして「在学中に就職活動をしなかった」ことを正直に伝えれば、「なぜ就活しなかったのか?」ということを面接で質問されて、それにうまく答えられないと印象も悪くなってしまいます。
「在学中に就職活動をしなかった」ことは企業の人事担当者にバレることはありませんので、正直に伝える必要はありませんが…
既卒の時はアピールする方法もよく考えていった方がいいですね。
また就職活動をするときは交通費などお金がかかりますので、卒業後はアルバイトをしながら就活する方もいると思います。
もう大学に行く必要はないので就活とバイトを両立したけど、忙しくてなかなか良い結果も出なくて途中であきらめてしまう方もいます。
既卒の就職活動はむずかしさも増しますので、そんな状況もふまえて就活をおこなった方がいいですね。
大学院・専門学校・海外留学という進学コース
大学卒業後は「大学院に進学してから就職する」というコースもあります。
特に理系の学部であれば、大学院に進学して卒業してから就職というコースを取る方も多いです。
それ以外に「海外の大学へ進学する」とか「専門学校へ行く」という方もいます。
「海外の大学へ行って勉強してみたい」とか「専門学校に行って資格を取りたい」とか、または在学中の就活がうまくいかなくて、そうした進路を選ぶ方もいるでしょう。
でも「海外へ留学」や「専門学校へ進学」をしても、就活で有利になることはありません。
なぜなら「企業がそうした進路を望んでいないから」です。
企業側が求めている人材は「大学・大学院の卒業生」なのです。
そこからちょっと寄り道してほかの学校へ行って学んだからといって、その成果がプラスされて就活に有利になることはありません。
「海外の大学や専門学校で学んだ知識が就活で必要」というならともかく、そうしたことが求人の募集事項に書いてなければ有利にならないのです。
海外の大学へ留学したり専門学校へ進学すれば、その後の就活の面接のときにその進路を取った理由を聞かれると思います。
そのときに明確な動機や目標も話せず、あいまいな答えをしていたら、逆に印象が悪くなってしまうのですね。
本当は大学卒業後に間を置かずに新卒で就職活動をした方が、条件の良い企業に入社できるのです。
ただ海外留学の場合はしっかり勉強して大学を卒業することができれば、それを評価してくれる企業もあると思います。
大学卒業後に専門学校に進学するのは、進学先をよく調べておかないと、ムダに時間とお金を浪費するだけになりますので気をつけましょう。
海外留学や専門学校へ行くときは、その後の就職のこともしっかり考えておきたいですね。
大学卒業後はフリーターか無職
大学卒業後はパート・アルバイトをして生活するか、無職になる方もいます。
大学在学中のように自由に時間が使える感じが忘れられずに、就職などしないで気ままに過ごしたいという人もいたり、
または、在学中は実習などでいそがしかったため、卒業後はちょっとゆっくりしたいという人もいるでしょう。
20代前半だと「まだ学生の時のように自由に過ごしたい」とか「就職はあせらなくても大丈夫だろう」と考えて、卒業後はフリーターや無職という方もいます。
それにパートやアルバイトの仕事をすれば、ある程度の生活費も稼げますし、仕事以外の時間は自由に使うことができます。
または親から生活費をもらうだけでアルバイトもしないで、自分の好きなように時間やお金を使って生活をしている人もいるでしょう。
フリーターや無職で生活ができてしまうと、それが居心地がよくてそのまま何年も同じ状態のままという人もいます。
でもそんな生活はいつまでも続けていられません。
何年も経つと、正社員として就職するのがむずかしくなっていきますし、パートやアルバイトの職歴などは就職活動で役に立ちません。
どこかでフリーターや無職の生活を断ち切って、将来のことを真剣に考えないといけないときが来ます。
大卒の資格が生かせるうちに就職する
大学生の新卒採用の時が、一番就職がしやすいときです。
そして給料や待遇など一番条件の良い企業を選べるときでもあります。
「大卒」の資格は大学在学中の新卒採用の時に一番効力を発揮しますが、卒業してからは徐々にその効力を失っていきます。
たとえ一流大学を出ていても「卒業後はフリーターや無職」となれば、企業側も採用するのをためらうでしょう。
現在は働き方改革も進み、現在は長時間労働やパワハラなども少なくなってきました。
また従業員のプライベートを重視してくれる企業も多くなりましたので、よく探せば働きやすいホワイト企業は見つかるはずです。
在学中に就職先を見つけてみてはどうでしょうか。
大学・大学院生の方の中には「グループディスカッション(GD)が苦手」という方もいると思います。
GDの対策をおこなわない学生も多いですが、GDはやり方がわかってくると苦手意識もなくなり、本番でも立ち回りがうまくできるようになりますよ。
GD対策のイベントがありますので、そこで経験とコツをつかんでみてください。
デアイバの公式サイトに登録してGD対策のイベントに参加してみましょう。
イベントは無料で参加できますので、就職活動の際に是非ご利用ください。
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